今回の記事を中級編というには抵抗がありますが、一度に多くのことを語っても頭に入らない可能性がありますので、初級編が身に付いた方は、さらに仕入れの精度を上げてみてください。
仕入れ基準(初心者編)の記事では、以下のフィルターを示したと思います。
[初心者仕入れ基準]
1、ランキングが3ヶ月で6回以上
2、カテゴリー別のランキングで初心者仕入れ基準を満たしているかチェック
3、同一コンディションのFBA出品者の価格で出品したときに利益率が20%を上回っていること。
この基準を守ってもらうだけでも、8~9割の仕入れは成功するのですが、さらに深く理解することで”仕入れの精度”をあげたり、”仕入れの幅”を広げることができます。
今回、初心者編の3つのフィルターを通した後にチェックするポイントを解説していきますね。
1、長期間のデータを見ることでノイズを除去する
amashowのデータは、[3か月、6ヶ月、12か月、全期間]と選ぶことができます。
基本的には直近3か月のデータで判断できるのですが、正確に判断をしたいときには、長期のデータと合わせて見るといいです。
例えば、こちらをご覧ください。
12月後半になって急に最安値が上昇していますよね?
こういった商品を見つけたときに、この上昇は今後も続くのか?それとも一時的なものなのか?
を判断することができます。
↑これが、半年間のグラフ。
これが一年間の。
どうですか?今の最低価格が過去最高のものだということが、ここからわかります。
こういったことがわかれば、クリスマス相場で一時的に上がっているだけの商品かもしれないな?
という予想を立てることもできるわけです。
「3ヶ月のデータでわからないときには、長期間のデータでノイズを取る」
これを一つのテクニックとして覚えておいてください。
2、ランキング変動と最安値グラフから適正価格を予想する
例えば、この商品は、980円でヤマダ電機のワゴンで販売されていました。
↑ランキングのグラフはこんな感じです。
カテゴリーランキング [家電&カメラ] 86779位
3ヶ月でランキングの跳ねが3回程度です。
初心者編の基準で考えたら”仕入れ対象外商品”になりますね。
でも、僕は仕入れました。
その理由をこれから話していこうと思います。
これは先ほどの商品を12ヶ月の期間で見たものです。
この最低価格とランキングの推移を見ると、3500円付近の価格相場のときには売れにくい状態にありますが、2000円付近の価格にあるときには頻繁に売れていることがわかります。
つまり、この「FMラジオ・LEDマルチスピーカー」の適正価格は2000円付近だと予想されます。(実際に店舗でも割引前は1980円で販売されていたようですしね。)
つまり、直近3か月だけ見ると仕入れ対象外ですが、適正価格をしっかりと長期スパンでノイズを除去してみると仕入れ対象になる商品だと判断できます。
この商品のように、適正価格より大幅に高いために売れていないという商品もあるので、相場よりも安く買うことができれば、十分に仕入れ対象にすることができるのです。
3、コンディション記載で付加価値をつけた差別化を前提に仕入れる
まず、超基本として
[ほぼ新品、非常に良い、良い、可]というコンディションがアマゾンにあるのは、ご存知ですよね?
中古品を仕入れるときは、「ほぼ新品」か「非常に良い」で出すほうが当然、高く売れるので、拭き取れる汚れなどは綺麗にしてできる限り、上位のコンディションで勝負しましょう。
ただ、今回話すのは、そんなことではなく商品の説明文の部分での差別化です。
まずは、この商品の中古出品者のコンディション記載をチェックしてみてください。
「カーニバル・ファンタズム」1st Season 初回限定版の中古出品者一覧はこちら。
例えば、この2つの出品者のどちらから購入したいと思いますか?
ケース1
ケース2
誰が見ても 2番目の方ですよね?
同じコンディション(良い)でも、おそらく、2番目の方が先に売れていくでしょう。
では、同じ商品でも、どの部分に今回は差がついたのか見ていきましょう。
◆特典の欠品がないかどうか?
こういったアニメのブルーレイ/DVDBOX系は初回限定特典などが欲しいというコアなファンが多くいます。
そこで、コンディション記載に、「どの特典がついていて、どの特典が欠品しているか?」は非常に重要なのです。
今回の場合は、「画集(catalogue)、特典DVD、リーフレット4枚、ブックレット」が特典としての価値を持っているようです。
店舗でこういった特典がついているかわからないときは、必ず店員さんに確認してから購入しましょう。
また、今回の商品に限らず、”写真”を掲載することで、商品の付録品が明確になるので、購入率がアップします。
写真を撮ることで、ライバルより高い値段でも早く購入される可能性が高まるので、回転率・利益率アップに繋がります。
このようにライバルがコンディション記載の手を抜いてくれているときやネガティブコンディションを書いてくれているときはチャンスです。
仕入れ対象の商品が特典完備で、状態も良ければ、ライバルよりも高い値段で売り抜けることを前提に仕入れることができます。
この考えを取り入れることによって、単純に最安値だけしか見ないときよりも格段に仕入れの幅が広がります。
コンディションによる差別化は奥が深いので、また、別の記事で話していきますね。
とりあえずは、中級編は以上です。
販売実績が50個を超えてきた人は、ここに記載されている項目にも注意して仕入れに向かってみてください。
再度、まとめると・・・
[初心者仕入れ基準]
1、ランキングが3ヶ月で6回以上
2、カテゴリー別のランキングで初心者仕入れ基準を満たしているかチェック
3、同一コンディションのFBA出品者の価格で出品したときに利益率が20%を上回っていること。
[中級者仕入れ基準]
1、長期間のデータを見ることでノイズを除去する
2、ランキング変動と最安値グラフから適正価格を予想する
3、コンディション記載で付加価値をつけた差別化を前提に仕入れる
仕入れに行く際に、スマホのメモ帳の機能などを使って上記のことを忘れないようにしてみてください。
最初は確認するのに時間がかかりますが、自然と意識ができるようになるはずです。
次はこちらの記事をご覧ください。
[せどり]在庫総額・同一商品の仕入れ個数・在庫回転率・その他Q&A
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新品の出品でもコンディションをよく見ると箱に凹みがあると記載されていたり、実は展示品を出品してある(本来は新品では出せない)など、これまで新品の場合は単純に価格+送料の判断だけで終わらせていたのですが、もう少し細かくチェックすると仕入れ可能な商品もあるのだなと改めて気付きました。
ありがとうございます。
仕入れの判断基準を身に付けるのは、実際にせどりを実行してみて、非常に重要だと考えさせられました。せどりを始めた頃は、Amazonの在庫切れ商品を探すのに視点を集中しすぎて、長期間のデータを分析せずに適正価格を謝って仕入れをしてしまって、利幅が取れない、もしくは価格競争に巻き込まれてマイナス収支になる失敗も経験しました。
Amazonの在庫が切れているからと、何となく儲かりそうだと軽いフットワークで仕入れを行わずに、一品一品意味を持たせて、自分の考え方を確立させていくことが重要だと学びました。
MASAHIROさん、いつもありがとうございます。
中古品の場合、コンディション記載と写真はかなり重要だと実感しています。他の出品者がいて、それほど状態は変わらないのに、自分の方が先に売れていっています。購入者からすると価格の要素は重要ですが、いかにその商品の状態がどうなのかをイメージしてもらえるように工夫しています。
ネガティブコンディション
この視点は今までなかったです。
自分のコンディションは出来るだけ丁寧に入力していたつもりですが、相手のコンディションの差別化を
意識して出品と仕入れの基準を高くしたいと思います。